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ベンチマーキングとベストプラクティス(Bench Marking & Best Practice)

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ベンチマーキングは成功事例と自らの現状課題を比較し、改善や改革の方向性を見出す分析手法。ちなみにベンチマークとは元々は土地測量の基準点のことを意味する。またベストプラクティスとは、組織内外の最高のやり方を行っている実践例を見つけ出し、それに学ぶという課題解決アプローチのことを指す。両者とも一般的には経営手法として取り上げられることが多いが、プロジェクトマネジメントにおいても類似事例の情報収集・分析は重要性事項の一つであり、プロジェクトリーダーの必須知識の一つと言える。かつて日本の高度成長期に日本企業の急激な進出で、自動車業界を中心に大きなダメージを被った米国が、日本企業のやり方を始めとする世界のベストプラクティスから学ぶ際にベンチマーキング手法を合わせて用い、結果、復活を遂げたとされ、一躍着目されるようになったと言われている。

この具体的な進め方としては、まず多くの組織と自らの組織を、業績などの結果から比較・測定して、平均かそれ以下の部分はどこかを見つけ出す自己分析を行う。次にその分野における最高レベルの結果を出している成功事例(ベストプラクティス)を見つけて、自らの組織のやり方との差異(ギャップ)を分析する。そしてその差異を克服し、凌駕するための改善案を、考案または計画し、それを実行するというもの。この活動を繰り返し行うことによって継続的に組織を発展させることができると考えられている。

この方法論は、既にある成功事例を目標とすることで組織の全員にとって分かりやすい進め方ができる。また悪い点を明らかにするという減点法的な考えではなく、良い点を学ぶという発想なので、組織の全員がポジティブに取り組めるなどの特徴がある。

この手法を用いるときには、ベストプラクティスを見つける時や、自己分析をする時に用いるために、十分な事例情報の蓄積や、データベースなどのツールが事前にあることが望ましい。また用いる際に留意する点としては、表面的な結果だけではなく、その背景にある知識体系や組織を取り巻く環境の把握にも配慮すること、有効なベストプラクティスは同業や同分野内よりも、むしろ異業種や異分野の中にあるものほど画期的である場合が多いので、これを探す際には広い視野を持つこと、などが挙げられる。

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