DX(デジタルトランスフォーメーション)推進コンサルティング 株式会社アイ・ティ・イノベーション

menuclear
ホーム > ブログ > 林衛の記事一覧 > 私の異文化体験(その6) アジア編 新しい年を迎えて


私の異文化体験(その6) アジア編 新しい年を迎えて

Pocket

皆様、明けましておめでとうございます。

本年は、昨年以上に、当ポータルサイトの内容の充実を図り情報発信の面では、この「つぶやき」ばかりでなくブログなど開始する予定です。また、他の情報媒体などとも今後連携をはかり内容をさらに充実させていくつもりです。
「達人のつぶやき」は、この回で54号になりました。読者の皆様のおかげで続けてこられたのだと考えております。100号、200号と休まず書いてゆきたいと思います。よろしくお願い致します。


さて、この号で、私の異文化体験は最終回になる。ビジネスのこと個人のことなどをいろいろな角度で書いてきた。私の異文化体験は、アメリカに始まり、英国、アジアへと話を進めている。

昨年は、アメリカへインドヘと忙しく行き来した年になった。
アメリカとインドは、対照的だ。アメリカは、企画とマーケティングの国になろうとしているし、インドは、これからITなどを軸に、基盤産業を構築しようとしている。
当面は、豊富な人材を活用して欧米のアウトソーシング先を目指している。
豊かになれば、国内市場が広がり大きな市場に発展することは間違いないだろう。インドの人々の生活には、文化的なもの伝統的なしっかりとした基盤があり新しいものを受け入れながら発展するに違いない。文化が発展する背景には豊かな感性と情の世界が必ず存在する。しっかりとした社会道徳や家族、友人との強い関係が精神的に安定した社会を作り出す。
中国についても大変活力があり豊かさが加速しているように思うが、ものの考え方は、見た目の人々と姿からは想像できないほど日本と文化的な違いが有るような気がしている。少なくとも私にはインドよりも中国のほうが異文化を感じる。
今現在、中国は物と金の価値に目覚め明確な富という目標に向かっている。あと数年間はこの目標が経済を牽引する役割をするだろう。

20世紀までは、科学と論理が、先進的な価値を創造する時代であった。しかし21世紀は、情緒や文化的なものの価値が見直される時代である。人間本来の姿にやっと戻ると考えている。アジアには、そもそも歴史も文化もあり情緒豊かな人々が多く住んでいる。学校でいろいろ学ぶことはどちらかといえば論理が中心だ。学校で学べば学ぶほど論理的な考えが身に付き、当たり前になる。誰もが社会に出て感じることであるが、世の中論理だけでうまくはいかない。なぜだろうか?なぜならば、人は、論理よりも先に感情で判断するのだ。両方成り立ってうまくいくのだと思う。

アジアの国々が、今後発展することは自明なので、欧米の関心は、アジア(特にインド、中国、ベトナム、ミャンマーなど)に集中している。さて日本に求められることは何かといえば、欧米並みの論理を振りかざし、同様の行動をすることではない。日本人の感性はすばらしい。アジアの人々と本音で感情で付き合うのだ。心底、隣国の人々を好きになり、何ができるのかを相談すればよい。
中国、韓国など近すぎる国とは仲良くすることは簡単ではない。近すぎるために見えすぎたり間違った感情論になりやすい。(元来隣国と仲良くなった国は無いのだが。)
少し遠いベトナム、インドネシア、インドなどの人々はもともと日本人が好きだそうだ。もっとアジアの国の人々と仲良くなり、日本ができることを一緒に探そう。

情動にうったえて、意思を伝えることができれば、日本は、文化ばかりでなく技術的にもアジアに貢献できるだろう。そのためには、日本の文化的なもの情緒的なものをもっと勉強しなければならない。自国の文化をよく理解して好きになり誇りをもっている人だけが、国際人として他国の人々のことを理解することができる。
このようなアジアの一員としての日本人になりたいと私は思う。

今年は、「情」の世界を追求してみよう。

※関連記事

| 目次
Pocket

採用情報
PM-waigaya
PM-WaiGaya
コンサルタントのトーク動画
PM Weekly Talk
PM Weekly Talk
コンサルタントが語る「PMBOK®12 の原理・原則」

Profileプロフィール

Avatar photo
林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

Recent Entries最近の記事