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再びインドへ -クアラルンプールにて記す。2006年11月25日10:00AM

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アイ・ティ・イノベーションが、最初にインドでグローバル人材育成の事業を始めて、一年半が経過しようとしている。育成方法は、受講生を2ヶ月から4ヶ月間、インドの研修センターに拘束して集中訓練を行う。ITの訓練以前に、文化の違う海外でコミュニケーションを取るために必要な、英語力の強化とクロスカルチャーの体験・訓練を実施する。さらにITに関する基礎力(エンジニアリング教育)を英語(外国語)で訓練する。実務で活躍できる人材を育成するためには、知識の蓄積よりも環境への順応性、ビジネスに関する目的意識や動機付けが重要要素である。ほとんどの企業の人材育成に対するアプローチは、不適切で本質を外している。一方、日本の企業の実情を考えると国を超えて活躍できる人材の必要性は、日増しに高まるばかりである。国際的な企業では、グローバル人材育成が、成功のかぎであると確信する企業が、ここに来て急増している。2年前に事業を検討するに当たって、様々な企業のトップの方にこの話を投げかけたのであるが、反応は否定的な企業が、多かった。しかし、今は、ITサービスの提供側のメーカーやSI企業よりも発注側の認識がはっきりとしてきている。

今回のインド出張は、ユーザー系企業の幹部の方と、インドのIT事情と教育環境の視察が目的だ。その企業が、急速にグローバル展開をする際に、重要だと認識していることが、発注側の立場で開発や運用の企画・計画を、国境を越えて本当に実行できる人材の育成だということである。企業に求められる人材は、座学や理論だけの学習では身につかない。それ以前に、外国の環境を理解し、相手の立場に立って物事を進められるやわらかい考え方を持てるかどうか。また、どんな国においてもビジネスをする相手は、同じ人間であることには変わりない。つまり、相手の国の人が、安心して付き合えると思ってくれるような人格や教養が、もうひとつの人材の条件となる。文化も価値観も違う異国の地で、苦労して勉強することでいろいろなことを学ぶことができる。

私自身、英国や米国で同様の経験をして、実感してきたことだ。

私は、ITにおけるグローバルな人材の要件は、以下の事と考えている。

  1. 人格と教養
  2. 多様な価値観の理解
  3. コミュニケーション力
  4. 目標達成に対しての知的持久力と実行力(度胸としつこさ)
  5. ITに関する理論と経験の両方を持ち合わせること

将来の日本のビジネスマンには、人種や文化を問わず様々な人と円滑にコミュニケーションができるようになければならない。そして企業の置かれている環境・状況を理解しオープンな心で国と国との架け橋になる人材を、多く養成しない限り発展は無いだろう。
人格が高く教養がある人には、余裕が感じられる。専門分野を相当経験し苦労し、同時にさまざまなことに関心を持てるような人。このような人材を創ることが、成功につながっていく。

若い人材をグローバルに活躍できるようにしたい!!!
これが、私の思いです。

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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