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永遠の友

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 私には、小学校、中学校、高校時代から52歳の今に至るまで、40数年以上、継続的に付き合っている友達がいる。幼少のころからお互いを見ているので、隠し事もないし、気心も知れている。今、男女同じぐらいの数人ずつのグループで仲良く親しい友人として交際している。中には、小学校、中学校ずっと同じクラスの女性がいる。その人は、私のことを「林君は、特別な人。」と言う。深い意味はないが、特別な縁があり互いに関心もあるということだ。私が、危なっかしい状況で悩んでいた若い頃も見守ってくれているし、その後もいろいろなことがあったが同様に見てくれている。

 また、男同士の飲み会に突然一人で加わり、まったく自然に振舞える女性もいる。開けっぴろげで、何のバリアも無く話せる関係なのだ。幼いころの関係のまま大人になっている。 今は、仲良しの関係であるが、30年以上前にさかのぼり、思春期を向かえた頃には、友達だったはずなのに、恋愛感情が生まれ、個人的な付き合いに仲間の一人と発展したこともあった。実際に私の周りには何組かのカップルができた。かなり古い話である。自然な話だと思うが、その後も付き合いがまったく切れずに継続していることは珍しいことだと思う。本当に仲の良い何でも話ができる友達になっているのだ。

 同級生の場合、結婚の適齢期が、男女で異なるため、恋愛に発展したとしてもそのままでは、うまくいかないものだ。いつかは、破綻することが見えているのに、若さゆえ、一番身近にいる女性に特別な関心を持つようになる。女性のほうが、適齢期は早く到来する。私の女性の友人たちは、バランスの取れた配偶者を次々と見つけ、結婚していった。その後、子育ての時期に入る。男性の友人は、数年のうちに同様に、適齢期になった年下の配偶者を見つけ結婚した。その後、20年ぐらいの間は、年賀状と年一回程度の小規模な同窓会で、話をする程度だった。この長い期間のうちに、お互いの気持ち感情が整理され、再び親しい友人の関係に戻っていったのかもしれない。

 数年前、年齢が40代後半に差し掛かった頃から、同窓の仲間の関係が復活した。女性は、子育ても一段落し、自分のことを考える時期になってきたのだと思う。子供たちがそれなりに成長し、生活にも余裕ができたのだと思う。私たち男性も、同様だ。幼い頃からの関係や人生の中で起こったいろいろなことを語り合う相手が欲しいと思う。気心が知れていて、利害関係の無い人たちで自由に楽しい話、苦しい話、前向きな話しなどを語り合う。また、今、直面している悩みや将来のことを男女違う立場で、アドバイスできる人が、必要だ。それは、配偶者でも恋人でもない真の友人だ。男女関係無く、友人として、信頼できる人たち。それが、50歳過ぎてからの新たな仲間だ。家族には相談できないことを男女別の立場で話し合えることは、素晴らしい。親身になって相手のことを考えられる友人たちは、私の大切な財産である。つい先日の同窓会の場で、私は、「僕たち、死ぬまで友達でいようね!」と約束した。

 仕事の目標を立てて、邁進することも重要であるが、仕事人以前に、人間は、社会的な動物であり、一人では生きてゆけないことを理解すべきである。「気心許せる友人」が、居ることが、後ろ盾になり、勇気、やる気、元気が出るというものだ。仕事は10年努力すれば何かは実現できるかもしれないが、「永遠の友」は、50年かけてもできないかもしれない。

 「友」は、何にも比べられない大切なものだと思う。

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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