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組織を変革したいのであれば、何をコアとして考えなければならないか?

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 仕事柄さまざまな経営者の方と話をする機会が多い。

 ほとんどの経営者は、現況を見て会社を存続させるためには、変革が必要不可欠と考えている。これだけ社会情勢や景気、政治が変化し、しかも読み切れない状況なので、変化がキーワードになることは、自然だと私は思う。また、将来への不安も同時にある。しかし、どの時代でも変化しないで生き残った企業は、存在しない。変化は、自然なことなのであるが、なかなかできないのも現実にある。

 先日、ある大手IT企業の社長との会食の場で、早速、その話になった。私は、酒の場でも抽象的な議論をするのが大好きだ。終始、そのような話をするわけではないが、ある時間帯は、議論が白熱するのも面白い。先方の社長がどこまで覚悟して経営しているかも同時に見えてくる。ゴルフや海外旅行、趣味の話など交えて、まじめな会話も交えながら、個人的な話題まで突っ込んで徐々に仲良くなる。会食の場で関係が深まるのは、本音で議論する場面があってこそだ。

 ところで、「変革を実現するために追及すべき”元”になっているものは何か?」という課題について皆さんはどう思われますか?
 一般的な変革実現と関係する概念は、

  • 経営戦略
  • 事業戦略や方針
  • 新技術やM&Aなど が思い当たる。

 多くの企業では、戦略や戦術をどうすればよいかについては、それなりに分かっていると私は、考えている。むしろ課題の中心は、人にあると思う。所詮、何事も実行するのは人次第だからだ。
 
 人が夢を実現しようと想い事業を起こす。生まれた事業という実態ともに理念が生まれる。理念は、何か夢を実現しようとした人の想いを反映している。すでに成長した事業を変化させようとする場合、最初の理念に立ち戻り、もう一度、夢、想い、理念、起業の順で、見直しと再構築を図らなければならない。事業がほどほどに成長してくると事業は、実態として見えるが、理念は、薄れたり忘れ去られることがよくある。このような場合は、危険信号だ。真の変革は、その組織に参画している人の生き方、考え方、夢や想いをも直すことに他ならない。想いには、感情、熱意、信念が伴う。しかし、戦略は、論理や理屈が中心だ。両者の融合を果たした組織だけが、変化を成功させることができるだろう。

 理念の”元”は、組織を構成しているそれぞれの人の生き方や夢や目標そのものである。社員一人ひとりの生き方や夢や目標の見直しなしに、企業の変化はありえないだろう。戦略を成功させるなら理屈の前に人の考えを確かめ、それぞれの人の生き方や目標を明らかにすることから始めよう。

社長自ら夢や想いを社員に公表することから始める。そして、それぞれの社員まで。

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Profileプロフィール

林衛
林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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