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考え方、行動、スキル。人・組織を土台から見直せ!

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地球的な視野で、ビジネスを創造し、様々な文化・習慣の違う人々と前向きに物事を進める時代になった。人や組織に求められていることは、今までの経験や常識を超えた発想と行動力で、新たな価値構造を生み出すことである。

私たちは、ここ数十年の間に、欧米の方法論のもので、グローバルのマーケットで成功する企業を、多く出現させてきた。欧米式のビジネス戦略の手法、組織管理の方法、ビジネスの実行管理などの戦略手法を、確立した。その中で、日本企業は、欧米式の方法論をさらに発展させ、品質手法やしぶとく我慢強い協調的組織管理により高度な経営を実践し成功してきたといえる。

しかし、リーマンショック以降、これまで成功してきた欧米、日本式のビジネスシステムにほころびが出てきた。中国、インドをはじめとするアジアビジネスの規模拡大と質的な発展、ユーロ市場の混迷、日本企業の行き詰まり感が現れている。この現象は、単に欧米、日本企業の戦略上の間違いが、原因ではない。世界経済を動かしている基本原理が変化しつつあるのだ。欧米式の経済システムに、新たにアジア文化を背景にした新たな経済文化が重なり、相互に大きく影響し始めているのだと私は考えている。

これからのグローバル企業は、根本的な考え方、行動の原理を変えないとうまく戦えないかもしれない。

欧米式の契約の流儀と経営原理を基盤とした戦略と組織管理の方法が、通用しなくなる場面が多く現れるだろう。また、行動やコミュニケーションの方法、人間関係の作り方もアジアの文化の理解が、必要となるだろう。アジアの国々の経済力が増すということは、アジアの文化の配下にアジアで活動する企業が入るということである。両方の世界の文化的な理解が前提条件になる。

私は、これからのビジネス成功には、文化の理解を越えて“共感が持てる”までのグローバル力が求められる。つまり、共感力は、心から互いの文化を“わかる”という意味である。

心からの理解を考えられなければ、心の中も行動に現れる。このような理由で、文化的な土台を作り直すことになる。これは、大変難しいことであるが、日本人は、すでに、両方の文化を理解する素養があると私は考えている。

私は、日頃から中国やインドをはじめとするアジアで実際に行動する際に、心からのコミュニケーションを実践している。心からの行動は、頭で考えても実践できない、“腹”で、“体”で“わかる”ことが必要だ。体で“わかる”には、時間がかかるし、現場で感覚を鍛えなければならない。

私は、次の時代を創る人材を育てることに貢献したいと思っている。

新たな世界を実現する人材には、ずば抜けた協調性、思いやり、そして、絶え間ない好奇心と勇気が必要である。好奇心や勇気は、育成できるものではありません。気づきや他人の経験を教えても、本人が、心底感じ取り、行動できるようになるには、時間を要する。私自身も、とてもできてはいないが、もがきながら、今までチャレンジしてきたことを振り返り、経験・常識を土台から見直し、勇気を持ってビジネスを実践するつもりである。

私は、誰にもチャンスがある時代が来ていると思っている。自分の腹で感じ取り自分の腹でものごとを決断し、自分で本当に実行することが、最も重要だと私は考える。

(追伸)
本テーマである「考え方、行動、スキル。人・組織を土台から見直せ!」は、12月5日に実施を予定しているITIフォーラム東京のメインテーマであり、林 衛が、プレゼンテーションを行います。皆様のフォーラムへの参加をお待ちしております。

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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