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PMOとPMとステークホルダーと

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【質問】

PMOメンバーとして、プロジェクトに参画していますが、PM、プロジェクトメンバー、ユーザ部の方、他システムの方の間で右往左往しているだけで、うまく調整することができていないような気がしています。

(35歳女性)

 

【かずみ先生より】

昨年PMBOK@GUIDEが第5版に改版され、第4版までは「5つのプロセス群と9つの知識エリア」と言っていましたが、第5版では「5つのプロセス群と10の知識エリア」に変わりました。

知識エリアとは、プロジェクトマネジメントを行う際に必要な知識(やるべきこと、管理すべきこと)のカテゴリが10コあるということです。

「9コから10コに増えるということは、1つ身に付けなければならない知識が増えたということか~。大変だ~」

と思われるでしょうが、大まかに言うと以前からあった「コミュニケーション・マネジメント」から「ステークホルダー・マネジメント」が外出しされたということです。

それだけ、ステークホルダーをコントロールすることが難しく重要だということです。

 

ところで、PMOはPMと共に活動し、PMの気持ちを共有することで、PMにとって強い味方になります。

プロジェクトが逼迫すると、PMはプロジェクトの成功のため、仕様変更との戦いが始まります。

ユーザ部、サービス企画部からの止まらない要望、これを食い止めるため、PMは「No!」と言い続けます。すでにプロジェクトメンバーは深夜まで働いている状況。これ以上受け入れるとプロジェクトが破たんするという危機感。

 

「上流工程は大事!要件定義をきちんとやろう。そこできちんと要求を出さなかったのだから無理!」

それはその通りですが、ビジネス環境の変化が激しい中、以前決めたことがすべてというわけにはいきません。

ユーザ部やサービス企画の方は、現在のビジネス環境、お客様ニーズにあった業務やサービスや商品を企画し実現しなければならないため、会社の取り巻く環境の変化を捉え、システム要求を変化させることが多いのです。

 

このようにステークホルダーはPMとは別のミッションや目的を持っているため、ステークホルダーとコミュニケーションをとる場合、ステークホルダーのミッションや目的を理解しながら、コミュニケーション戦略を立てる必要があります。

「彼らは最低××ができていればよいので、要求を全部盛り込まなくても△△程度で大丈夫かも。」

「この順番で話をして落としどころはここかな?」

「彼は、プライドの高いタイプだから、まず持ち上げてそれから~」

等々。

仕様の落としどころだけではなく、相手の特性を考えながらどのように話を進めるかを考えるのも効果的です。

 

そういえば、会議でサービス企画部とシステム構築プロジェクトのPMが喧嘩を始めたことがありました。

PMOとして、その場で「まあまあ」と仲裁に入るのもよいのでしょう。

私もその場で仲裁に入る場合もありますし、放置する場合もあります。

放置した時には、私は2人の意見を整理し、実現可能な策を考え、その後2人を集めて実現可能策を話し合うことで、合意に至りました。火がついている時に鎮めようとしても無理な場合もあるので、PMOの出番も戦略の一つとして考えてみましょう。

 

*****

こんなことを書きながら、私自身も冷静さを失うときはありますよ。

特に相手から喧嘩(?)を吹っ掛けられたとき。。。思わずファイティングポーズをして、戦いに挑みます。

絶対負けません(笑)

 
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Profileプロフィール

関和美
関和美
奈良女子大学 理学部 物理学科(現 物理科学科)卒業 日本電信電話株式会社に入社(NTT分社化によりエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に転籍)。主に金融系のSEとしてNWシステム 構築の設計、アプリケーション開発の要件定義、設計工程を経験し、その後プロジェクトマネジャーとしてプロジェクトに携わる。 2007年より現職。大規模プロジェクトにおけるPMO(Project Management Office)の運営およびプロジェクトマネジメント支援や、IT構想企画の支援を行っている。PMP。

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