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SIerとして、お客様の期待に応えるためには

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 「お客様からのご依頼にこれまでは応えられてきた。しかし最近はIT化のソリューションが多様化したためか、お客様のご要望が抽象化し、そのご要望に応える提案が出来ず失注するケースが増えてきた。よってお客様に対するヒアリング力、提案力を強化する必要がある。ところがこれまでは、言われたことを如何に実現するのかという観点で長年仕事に取り組んできたメンバーが多く、頭では分かっていても、行動・成果として現れてこない。どうすれば良いのか?」

 複数の大手SIerのラインマネジャーの方より、最近、立て続けて上記のようなご相談をいただきました。

 かつては自社もしくはホスティングサービスを利用して、IT基盤は自社で有する会社が多くありました。今でもそのような企業は大多数ではあります。しかしクラウド化が進む今、今後は投資対効果(ROI)や自社で有するIT技術者の要員戦略を鑑み、中期的なIT戦略に基づく最適なITソリューションを選択することが求められます。

 一方でこれまで縦割りの事業部門からの要求に応じてシステムを構築してきたことから、システムはサイロ化していたり、システム間の機能連携を密にすることによるスパゲッティー化が進行し、そのようなシステムが現在である企業も多いかと思います。

 そのような状況は、少なくともIT部門の方は改善したいと思ってはいるものの、経営として大規模にシステムを再構築をするためのIT投資は抑えられていたり、仮に再構築をすることになったとしても、その規模のシステム構築を行った要員が社内に居ないため、実現可能性の高いプロジェクト計画を立案することが厳しい状況などの背景もあります。

 このような背景を一端として、IT化として進むべき方向が見えないお客様のご要望が抽象化。そのような相談を受けるようになったSIer、しかしSIerもこれまで言われて来た具体的な要件をシステム化してきたため、期待に応える提案力も乏しい・・・

 そのような構図が、冒頭に記載した最近ご相談いただいた内容に直結しているのではないか、そのように感じました。

 では、このような状況にあるお客様からのご要望に如何に応えていったらよいのか?

20140917_竹内ブログ用写真

 ひとつの解として、お客様企業におけるIT戦略を再度整理して見ることです。つまりEA(Enterprise Architecture )の観点で、ビジネス、情報、アプリケーション、インフラを全体俯瞰し整理します。その中であるべき姿のアーキテクチャを描き、現状のシステムをあるべき姿に近づけるためのマイグレーションプランを作成することで、お客様の経営にとって価値あるIT投資を促します。

 そのような仮説に基づきSIerがお客様と共にアーキテクチャを考えることが出来れば、お客様にとって価値ある提案をSIerは出来るようになると思っております。

 アーキテクチャに関する具体的な内容は、『現場を極めたITアーキテクトが語る 成功へ導く極意』に詳しく記載しておりますので、こちらをご覧ください。

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竹内博樹
1991年 筑波大学卒業後、三和銀行のシステム子会社である三和システム開発株式会社(現、三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社)入社。同社にて銀行業務のリテール、法人、国際の各分野において、大規模プロジェクトにおける企画・設計・開発に、主にプロジェクトマネジメントを実行するマネージャとして携わる。また開発後の保守にも従事するなど、幅広い業務でマネージャとして活躍。2004年より当社にて、大規模プロジェクトにおけるPMOの運営およびプロジェクトマネジメント支援や、IT部門の組織改革等、幅広くコンサルティングを手がける。 保有資格:情報処理 プロジェクトマネージャ、PMPほか。PMI会員、PM学会会員。

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