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ステークホルダーマネジメントが必須!

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 本年もよろしくお願いいたします。

 皆様は年末年始、いかがお過ごしでしたか? 
 
 私は家族との時間や、趣味であるランニング・登山・写真等で、心身ともにリフレッシュしました。

 さて今年は日本のIT業界において、大きな節目の年になると感じています。

 1つは2016年に実施されると言われている電力小売の自由化、そして2017年に実施されると言われている都市ガス小売の自由化です。

 これまで地域独占で行ってきた商売が自由化されることから、事業構造は大きく変化、それに伴うシステム化も急務となります。 

 かつて私が新卒で都市銀行のシステムを担当していた当時、銀行は護送船団方式と言われ、業界は当時の大蔵省に守られていました。当時の私は都市銀行が再編されると思っていませんでしたが、金融自由化やBIS規制等の影響で再編。SEであった私は事業再編や合併に伴うシステム統合プロジェクトで、非常に苦労しました。その経験があるだけに、電力や都市ガスの小売自由化に伴うシステム対応も、非常に大変な取組みであろうと拝察します。

 一方で昨年来続いているIT人材の不足。

 首都圏を中心に巨大プロジェクトが複数進んでいることや、大企業におけるIT投資が行われていることから、どのお客様に伺っても「プロジェクトをリード出来るSEが圧倒的に不足している」とのお話しを伺います。

 ITは事業を推進するために欠かせないツールです。しかしツールであるITを用意出来ないから事業を前に進められないのでは、本末転倒です。しかし推進するためのSEが不足しているため、現実的には対応出来ない・・・

 だからこそ事業×ITで、本当に事業推進に必要なことを優先順位付けし、一方でITは闇雲にユーザーから言われたことをプログラム化するようなことは止め、真の要求をユーザー×SEで真剣に議論することが益々重要になると感じています。

 その時に真っ先に必要なことは、次の2点であると思っています。

(1)EAの発想でアーキテクチャをデザインすること
(2)(1)のデザインを具現化するために、適切なステークホルダーマネジメントを行うこと

 プロジェクトにおける定義ですが、PMBOK@ガイド(第5版)における知識エリアの1つである『プロジェクト・ステークホルダー・マネジメント』には、次のとおり書かれています。

 プロジェクト・ステークホルダー・マネジメントは、プロジェクトに影響を与えたりプロジェクトによって影響を受けたりする可能性がある個人やグループまたは組織を特定し、ステークホルダーの期待とプロジェクトへの影響力を分析し、ステークホルダーがプロジェクトの意思決定や実行に効果的に関与できるような適切なマネジメント戦略を策定するために必要なプロセスからなる。(中略)
 13.1 ステークホルダー特定
 13.2 ステークホルダー・マネジメント計画
 13.3 ステークホルダー・エンゲージメント・マネジメント
 13.4 ステークホルダー・エンゲージメント・コントロール

 上善は水のごとし

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 最高の人生のありかたは水のように生きると言われるように、仕事もあれこれ否定的に抵抗せず、あるべき事業を推進するためにITプロフェッショナルとして行動することが求められます。

 このような年に、今年も皆様とご一緒する機会をいただけると幸甚です。

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竹内博樹
1991年 筑波大学卒業後、三和銀行のシステム子会社である三和システム開発株式会社(現、三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社)入社。同社にて銀行業務のリテール、法人、国際の各分野において、大規模プロジェクトにおける企画・設計・開発に、主にプロジェクトマネジメントを実行するマネージャとして携わる。また開発後の保守にも従事するなど、幅広い業務でマネージャとして活躍。2004年より当社にて、大規模プロジェクトにおけるPMOの運営およびプロジェクトマネジメント支援や、IT部門の組織改革等、幅広くコンサルティングを手がける。 保有資格:情報処理 プロジェクトマネージャ、PMPほか。PMI会員、PM学会会員。

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