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株式会社デンソーアイセム

人材育成のPDCAサイクルにスキル診断・PM研修を活用

市古好史

事業企画部(兼)
主任部員
市古好史 様

都築喜一郎

取締役
事業企画部 部長
都築喜一郎 様

堀井清

代表取締役社長
堀井清 様

株式会社デンソーアイセム様のご依頼により、スキル診断とPM研修を実施いたしました。
この案件のご依頼のきっかけや実際の取り組み内容を振り返りながら、同社経営陣および人材育成ご担当者に今回の成果や今後の課題について率直なご意見・ご感想をいただきました。(一問一答は、皆様のコメントをもとに編集したものです)

この事例紹介は、2009年5月に取材したものです。
社名、人物の肩書などは取材当時のものです。
現在弊社オリジナルのスキル診断サービスは実施しておりません。

お客様の課題 デンソーアイセムビジョン2015における戦略の一つに人材の育成・活性化があげられる。これをいかに実効性のある仕組みに仕上げるのかがビジョン実現の重要なポイントであった。
当社支援内容 スキル診断サービスを実施いたしました。また人材育成ワークショップに参加させていただき、人材育成プロセスについてもご提案をさせていただきました。PM育成計画としては、当社の
解決策 スキル診断によって、個人および会社全体の強み、弱みを把握し、目標設定の面談、育成毛角に利用。
スキル診断結果をもとに、PM研修対象者を選別、研修を実施。
人材育成ワークショップを行い、社員自らが問題、課題を明確にし、改善点を検討した上で、次年度へ反映させるというPDCAサイクルを確立。
デンソーアイセムとは

デンソーアイセムは、2001年10月、デンソーの情報システム部門が機能分社し、独立した。デンソーおよびグループ企業における財務・人事・営業・購買・生産などの情報システム(ネットワークを含む)の企画・開発・保守・運用業務を担っている。

デンソーから受け継いだ有形のモノづくりの世界「デンソー流モノづくり」の“DNA”を、システムソリューションとして無形のモノづくりの世界にも活かし、グループのビジネス成功につながるITソリューションを提供している。

しかしながら、独立当初はこの機能分社に戸惑う社員が少なくなかった。機能分社の意義、自社の今後の方向性について、社員は不安を抱いていたのだ。そのような中、2005年、堀井様がデンソーアイセム社長に就任した。

デンソーアイセムビジョン2015を作成

2005年、デンソーでは「デンソービジョン2015」を作ろうとしていた。それに基づいて堀井社長のもと、デンソーアイセムのビジョンである「デンソーアイセムビジョン2015」を作成した。このビジョン作成を全員参加で行ったことをきっかけに、社員のベクトルを合わせることにも成功した。

その後は、ビジョンを策定しただけに終わらせず、BSC(Balanced Score Card)の手法を用いて2005~2010年の「BSC戦略マップ」を作成し、ビジョン実現に向けて、実際に何をすべきかを詳細に作成した。また、実際の取り組み終了後は、必ずアンケート等でチェック、分析し、次回への改善アクションを図るなど、PDCAサイクルを徹底して行っている。

このデンソーアイセムビジョンの基盤となり、戦略マップ上でも5本柱の1つとなっているのが人材育成である。人材育成についてはさらに「人材育成基本方針」を作成、そこから年間教育計画を立てている。人材育成委員会のメンバーが中心となり、各取り組みごとに振り返りを行い、次年度計画に反映するというPDCAサイクルを実施し、ビジョンに描いたあるべき姿に一歩ずつ近づいている。

一問一答

人材育成を手がけようとする中で、アイ・ティ・イノベーションを選ばれた経緯はどのようなものでしたか?

まず2010年までの5年間で何をやろうかといった時に、トヨタグループをはじめ、いろいろな所から人材育成に関する情報収集をしました。当社の場合、パートナー(ベンダー)に一括委任のような形で仕事を出すことが多く、そういった時のマネジメント力が弱いのではないかということで、教育と同時にコンサルタントにも入ってもらおうと考えていました。

そんな時、トヨタ自動車がアイ・ティ・イノベーション社を使っているという話を聞き、また、当社のパートナーからも紹介していただいたのがきっかけでした。実際に林社長とお会いして、この人の考え方はすごいと思うとともに熱い情熱をお持ちであり、ModusPM(プロジェクトマネジメント方法論)、という目に見える体系だった方法論を持っていたので今回の件についてお願いをしました。

まずはスキルの棚卸(スキル診断)を実施
スキル診断からPM研修実施まで、具体的にどのように進められましたか?

まずは、スキルの棚卸ということで、スキル診断を実施しました。初年度(2007年)は社員の反発や抵抗を危惧して、自己診断のみで他者診断はやりませんでしたが、2年目は、やはり他者診断をしないと正確なスキルは測れないだろうということで、他者診断も導入しました。

結果的には、導入して良かったです。360度評価ということをちゃんと伝えて、上司だけではなく、同僚や後輩といった仲間からも評価されるということで、好意的に受け止められました。ちょうどスキル診断をやった後に目標設定の面談がありますので、スキル診断の結果をもとに、ジョブローテーションや、どのような研修を受けるかといった指導をしています。

PM研修には、2種類あります。一つ目は、全社員(216名: 2009年4月現在)の半分を対象に体系的な知識を座学で学ぶという教育であり、2008年度までに80名が受講しました。

もう一つは、グループリーダクラスを対象にプロジェクトマネジメントの計画とコントロールを学ぶ教育です。ケーススタディ中心で、合宿で行うコースですが、対象者は60名であり、その内40名が受講済みです。

ケーススタディでは、普段あまり交流のない他のグループの人と意見交換をする中で、新しい発見があったり、お互いを尊敬する気持ち、良い意味でのコンペティションを持ってもらえたと思います。また、講師の方の経験に裏づけされたアドバイスについては、すごく評判もいいです。

今年度はもう少し、対象者を拡げ、チームリーダークラスに対しても実施していこうと考えています。

必ず振り返りを行い、次の研修に活かす
アイ・ティ・イノベーションには、どのようなことを要望、期待されましたか?

スキル診断には、人材育成ワークショップを組み合わせて実施しています。ワークショップにアイ・ティ・イノベーション社にも入っていただき、当社のグループリーダーを中心としたワーキングメンバーからの改善要望に対応していただいたり、次回、どう進めていくかについて、一緒に検討いただきました。結果、職種定義を見直しをすることによって社員の目標設定が明確になりました。

PM教育については、講師の方の知識とか、経験とかの部分を期待しました。研修終了後は毎回アンケートを取って、講師の評価も含め、研修全体の振り返りを行います。そこで何が悪かったのか、次に活かす為には何をすべきなのかを検討し、対策を立てます。それを元にアイ・ティ・イノベーション社に対して要望事項を伝え、次回の研修に反映されてきましたので嬉しく思っています。

能登原先生(アイ・ティ・イノベーション社 取締役)は毎年好評ですので、今年も指名させていただこうと思っています。

客観的な評価(スキル診断)によりスキルアップが可能に
その後社員の方々の変化はいかがでしたか?

プロジェクトを担当しているPLクラスが研修に入っていますから、現場に応用出来る部分があるわけです。振り返りの場で、PM教育を受けて、今までよりこの点が上手く出来たとか、ある程度の品質確保が出来たとかいう声を聞いて、効果はあったと判断しています。

スキル診断後に、アイ・ティ・イノベーション社のコンサルタントにご指摘いただいたことがありました。当社の社員はおとなしすぎて、他者評価に対して、自己評価が過小評価になる傾向があるということでした。中間リーダークラスの人のコーチング能力を高めて、もっとみんなに自信を付けさせては、というアドバイスをいただき、すぐにコーチング研修実施しました。

コーチング研修自体も(他社でしたが)非常に良い評価を得て非常に良かったと思っています。結果的にスキル診断のスコアも前年度と比較してアップしていますので、社員の自信もついて、スキル自身も上がってきていると思います。

ノウハウ伝承のために寺子屋制度をスタート
人材育成に関して、今後の展開はどのようなものでしょうか?

PM教育というのは、これからもきちんと継続していこうと思っています。その中でこれから少し考えなければならないことは、ベテラン、中堅以上のノウハウをどうやって伝承していくかです。そのため今年から、試行として寺子屋制度というのを始めてみました。社員にボランティアで講師になってもらい、知識、暗黙知を他に伝えるというものです。これを発展させていけば、暗黙知が形式知になって広がっていくのではないかと思っています。

PDCAサイクルの継続で更に改善を目指す

実は、構造改革3ヶ年計画というのをこの2009年から始めています。今年はスリム化をまず行って、2010年、2011年に体質、体力というところを見直します。当然、この3ヶ年計画において、戦略マップを修正する必要がありますから、全員で再度マップ作りをして、社員のベクトルを合わせていこうと思います。最終的なビジョンは変わらないですが、情勢に合わせてプロセスの部分は変わっていきます。周りの情勢に合わせ、全員で考えながら作っていくということです。

デンソースピリッツの中に「総智・総力」というのがあります。全員参加、皆で考えるということを社員は理解してくれていますので、今までの路線を着実に守って、PDCAサイクルを回して、改善を重ねていきたいと思います。


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