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関電システムソリューションズ株式会社

営業システム基盤整備プロジェクト PMO支援

北里信広

電力ビジネス事業本部
電力システム第二事業部
営業システム基盤整備プロジェクトチーム
プロジェクトマネジャー
北里信広 様

細見泰弘

電力ビジネス事業本部
電力システム第二事業部長
細見泰弘 様

関電システムソリューションズ株式会社様のご依頼により、関西電力様の「営業システム基盤整備プロジェクト」にて、PMO支援を致しました。

同社の責任者のお二人に、本案件の背景や、実際の取り組みについて振り返っていただき、当社コンサルティングへの評価、今後の展望について語っていただきました。(一問一答は、お客様のコメントをもとに編集したものです)

この事例紹介は、2009年6月に取材したものです。
社名、人物の肩書などは取材当時のものです

お客様の課題 発注側、受注側共に多くのチームがあり、また協力会社が多数参画するので、納期、品質、コミュニケーション等の難しさが懸念されました。
当社支援内容 プロジェクト計画書の評価をさせていただきました。その後、PMOに入り、実際の現場にてプロジェクトマネジメントのお手伝いをさせていただきました。
解決策 プロジェクトマネージャー配下にPMOを設置し、 ・プロジェクト計画書の作成 ・品質、進捗、問題課題、リスク、仕様変更等の管理・運営、方向性を策定 ・標準化や新規参画者へのトレーニング等について運営方法を策定・管理
大規模プロジェクトに対応するため、専門部署を立上げ

関電システムソリューションズ株式会社は、 2004年10月、関電情報システム株式会社(1967年設立)と株式会社関西テレコムテクノロジー(1986年設立)の合併により、設立された関西電力株式会社が100%出資する情報子会社である。情報通信システムの設計・開発・保守・運用を主な事業内容としている。関西電力グループ会社からの受注がその約9割を占めているが、一般企業、各種団体、地方自治体等への外販も1割ほど行っている。

今回ご依頼を受けた電力ビジネス事業本部電力システム第二事業部では、「関西電力の営業システムに関する」システム開発・維持運用全般を受託している。2006年、関西電力の営業系システム基盤の刷新と、基幹業務であるワン・ストップ・サービスシステム(コールセンター業務)を再構築するという基盤整備プロジェクトが発足した。ピーク時には、開発要員が400名を超えるという3年がかりの大規模プロジェクトである。

関電システムソリューションズでは、柔軟に対応できるよう、プロジェクトチームを電力システム第二事業部より独立させ、「営業システム基盤整備プロジェクトチーム」を発足し、同社常務直属の組織として取組み、2008年10月成功裏にプロジェクトを完了した。

今までにない厳しいプロジェクト

関西電力の営業系システムは、ホストコンピュータ、クライアントサーバシステム、Webシステムと様々な技術基盤が混在している状態であった。古いものでは、開発から既に10~20年以上を経過しており、改修・維持運用において多くの課題が生じていた。安定稼動とシステム対応の迅速化を優先したために、ホストシステムの根幹を長年刷新できないでいたのである。そのため、将来性を考えた場合、大きな課題となっていた。

これらの課題が関西電力内で検討され、今回のプロジェクトで対応することになった。大規模プロジェクトであるため要員・スキルレベルの確保、基幹系システムにおいて初めての技術(Java)の採用、1100万件の顧客データベースの修正など様々なリスクを抱えてのプロジェクトスタートであった。特に他社における同様なプロジェクトを調査すると、今までにない、かなり厳しいプロジェクトとなることが予想された。

一問一答

今回のプロジェクトの特徴として、どのようなものがありましたか?

まず、大規模プロジェクトだということです。顧客データベースの再構築が伴うので、営業システムのほぼ全てが変更対象となります。そのため、期間も長く、関わる組織・要員数も非常に多く、かなり大掛かりとなりました。総勢400名を超える体制であることや、納期遵守が絶対的な要件であったことなどから、プロジェクトマネジメントの機能は非常に重要でありました。

基幹システムへのJava採用や、EAI、リッチクライアントなど、当社にとって新技術の導入が多かったこともプロジェクトの特徴としてあげられます。先行パイロットやプロトタイプを実施するなど、対策を講じる必要がありました。

そして、品質の確保はもちろんですが、納期の厳守についても非常に気を遣いました。データベースの切り替えは、正月休み以外は困難でしたので、もし間に合わなければ次の切り替えは、一年後になってしまいます。それは決して許されませんから、品質を確保しつつ、期日通り移行できるよう、全員に徹底して意識してもらいました。

一緒になって汗をかいてくれる会社を探す!
このプロジェクトにアイ・ティ・イノベーション社のコンサルタントを採用いただいた経緯・理由は?

北里PMは、これまでも大きなプロジェクトを運営してきた実績もあり、ノウハウも実力も備えておりましたが、このプロジェクトを一人で把握しきるというのは規模から考えても困難という判断もあり、プロジェクトマネジメントを支援いただける会社を探していました。当社が望んでいた人材は、「我々と一緒になって汗をかいてくれる人」でした。実際にプロジェクトの中に入って、声を出して、私たちの手の回らないところをフォローしてくれる人材を探していました。

一方でプロジェクトの立上げに際して、プロジェクト計画書などを作ったのですが、今回は非常に規模が大きいということで、本当に大丈夫なのかと、役員も少し心配していました。
当時アイ・ティ・イノベーション社が、たまたま当社の技術部で、プロジェクト管理要領作成の支援に入っておられまして、一度計画書をチェックしてもらおうという話になり、リスクや体制、スケジュール、費用等を評価して頂きました。

以上のような経緯からアイ・ティ・イノベーション社のコンサルタントは、現場でのマネジメント経験もあり、ノウハウも持っておられるということで、適任と思いプロジェクト統括グループ(PMO)へ数名のコンサルタントに入ってもらいました。

問題は、いち早く責任者にあげる
実際に期待したこと、望んだことに対して、当社のコンサルタントの働きはどうでしたか?

多くのチームがあるので、抱えている問題も当然様々あり、中にはプロジェクト全体に影響するような問題も内在しています。そのような重要な問題は、早く責任者に上げて、手を打たなければなりません。アイ・ティ・イノベーション社のコンサルタントは、これらのチーム間を本当によく歩いてもらいました。

生の声を拾ってきて、チームの本当の問題点は何かということを見極め、我々との連携を密にしてもらえたので、早期に問題解決につなげることができました。 公式会議の場で議論するようなことだけでなく、ちょっとした感情的なもつれに起因しているようなことも、上手くフォローしていただくなどプロジェクトマニュアルにはない部分でも尽力してもらえてとても助かりました。

会議の運営などでも、参考になることは多くありました。プロジェクトを運営していく上では、目的を明確にした会議運営を意識し、貴重な時間を有効に使うことを目指しておりましたが、ここでも例えば、発言内容をその場でプロジェクターに映し出していくだとか、会議の最後にはきちんと振り返りを行うとかを実践いただき、曖昧さを残さないメリハリの利いた運営につながったように思います。

成功は、迅速な意思決定とリスク管理
今回のプロジェクトで苦労されたこと、印象に残ったことはどのようなことでしょうか?

予期せぬ出来事はやはり起きます。今回は、データベースを正規化しました。そうすると保守性は上がりますが、計算機にとっては非常に負荷が重い状態になって、パフォーマンスがなかなか上がりませんでした。様々なチューニングを施し、限界まで詰めていきました。最終的には、経営レベルでの早い意思決定でハード増強がなされ、納期を守ることができました。

発注側であり、親会社でもある関西電力とも日頃、コミュニケーションがとれていたことに加え、関西電力役員や当社役員も加わって構成されたプロジェクト意思決定機関が設定されましたので、重大な問題の意思決定が迅速に行えました。これは非常に上手く行った会議体運営だったと思います。

このプロジェクトでは、リスク管理にも力を注ぎました。この会議体の設置もそうですが、プロジェクト計画作成のところから常にリスクヘッジを意識して、リスク管理表をフェーズ毎と毎月棚卸をしました。つまり、進捗に従って、リスクをずっと見直していけたというのは、成功要因として大きかったです。

プロジェクト標準の定着化とPDCAの実施を目指す
今後はどのような展開を考えられていますか?

今までも私の担当したプロジェクトでは、プロジェクト統括グループというのを置いていましたが、プロジェクトをマネジメントするという文化はあまりなかったように思っています。今回のプロジェクトを通して、マネジメントの部分と開発の部分が整理・確認できて良かったと思います。社内でも、今回のマネジメントスタイルが一つのモデルとなりました。

アイ・ティ・イノベーション社に考えてもらった成果物の管理標準やネーミングルールなどは、現在私が担当している新しいプロジェクトでも継承していますし、別のプロジェクトからも、活用しようと成果物を見に来たりしています。

これからの全社的課題の一つは、プロジェクト毎にバラツキが出ないように、これらの標準を定着させていくことが重要だということです。理想と現実のギャップがあることはわかっていますが、標準化を徹底することで、人が変わり体制変更があっても、品質の均質化が担保できるという考えを原則に標準化の定着に取り組んでいきたいと思っています。

そうは言っても、実際に開発を行なうのは人ですから、マネジメントする人がどういう思いを込めて人をマネジメントするか、そこは忘れてはいけないところだと思います。

もう一つの課題は、プロジェクト終了後の評価、検証を根付かせることです。今までほとんどできていませんでしたから、最後の振返りをしっかり行い、PDCAサイクルを回すことを習慣にしていきたいです。そして少しずつ改善を重ね、レベルアップしていきたいと思います。

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