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信頼に関しての再考 - 本当の信頼関係を築く(2013.10.9)のブログに続いて -

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2013年の私のブログを読み返すと以下のことを述べている。

 これからの組織には、責任や命令よりも信頼関係がより重要になるだろう。信頼とは、どこから来るのだろうかについて考えてみたい。信頼の前に信用できることが、先にあるようだ。信用とは、”確かであると信じて、受け入れること”である。つまり、信用とは、過去の話で、事実がなければ、成立しない。これに対して、信頼とは、未来の話になる。いまだ起こっていないことに対して信頼を得るということは、”双方の情”の問題になる。自らの情は、コントロールできるが、相手の情は、思うように行かないものである。少なくとも自分だけは、この原理に従って行動したいと思う。

 自分が書いたことだからと言ってしまえば身もふたもないがその通りだとあらためて思う。信用金庫は、存在するが、信頼金庫とは呼ばない。人に信用されるには、誠実で正直な実績を積んでいくことが重要である。何年にも亘って顧客や従業員を大切にする会社は信用される。信用される人には、実績を重ねればなれる。しかし、それだけでは信頼される人にはなれない。信頼されるためには、更なる条件が必要になる。信頼とは、信じて、さらに頼れることであるから、まだ実現できてない未来に対して“情”が働き、初めて信頼になる。未来に向って何かを常に期待される情が、信頼の本質である。

 人間でも会社でも製品でもサービスでも信頼は自分では絶対作れない。利用者(顧客)視点だからである。(自らの情は、コントロールできるが、相手の情は、思うように行かないもの)

信頼とは、論理や努力でどうにもならない面を含んでいるだけに重い。

さあ、信頼される会社を創って行きたいものだ。

「信用できる人よりも信頼できる人に」
「信用できる会社よりも信頼される会社に」
「信用できる製品、サービスよりも、信頼される製品、サービスに」

インド、マハラストラ州、プネより

※ さらに私の意見を言えば、信頼には、当初の意図と違う点があっても良いという“どこまでも受け入れる情”がしばしば含まれる。人情物の時代劇には、アタマではダメかもしれないと分かっているのに、ハラで信頼し、何が起こっても最後まで信頼し、関係ないことでも責任を取ったり、場合によっては信頼した人のために死んでいく、というようなストーリーをしばしばみかける。そんな風に信頼される人とは、いったいどのような人と表現したら良いのだろうか。例えば、「惚れられている人」、そんな表現をすることが出来るかもしれない。本当に素敵な人なのであろう。

※ 積み重ねた実績から得られる信用と、情に関係する信頼を天秤にかけるつもりは毛頭無いが、“情”が、無い世界は、寂しい。世の中は、人で成り立っているではないか。
信用は論理、信頼は情。

2013.10.9のブログ「本当の信頼関係を築く」はコチラ

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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