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マネジメントスキル(Management Skill)(2) 〜交渉力、問題解決能力、影響力

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交渉力は、相手の要求とこちらの要求を協議や相談という方法を用いて合意形成する能力といえる。交渉力がプロジェクトマネジメントで重要視されるのは、どのようなプロジェクトでもそれを取り巻く利害関係者が必ず存在するからである。

交渉で重要なのは、一方的にこちらの要求を主張するのではなく、相手にとっての利害の優先順序などを考慮しながら、結果として相手も納得する提案をすることで相手の協力を引き出することであり、理想的にはWin-Winのような結論に導くことである。

問題解決能力は、プロジェクトリーダーにあっては特に重要なヒューマンスキルの一つといえる。それは一般的にプロジェクトでは不測の事態が起きるのは日常茶飯事であり、リーダーはその都度その問題の解決を指揮しなければな らないからである。問題解決能力は問題把握(定義)する能力とそれを分析して複数の解決策を草案し決定する能力に別れる。通常、問題は現象の背景に本質的な原因を持つので、事実を整理分析して問題を正確に把握することが重要になる。また問題は一般的に顕在化する前に潜在期間がある場合も多いので、顕在化する前にその予兆を察知できるようにプロジェクト内外の日常の状況に対して注意を払い、その変化に対して鋭敏であるように心がける必要もある。

解決策は経験的、定型的な方法を身につけておくことが前提となる。そのために過去の問題事例などをデータベース化して組織内で情報共有しておくナレッジマネジメント的なインフラを整備することなどは有効である。

しかし一方でプロジェクト現場での問題は過去とまったく同じような問題が起こることはまれである場合も多く、さらには通常その解決に迅速性が求められる。したがって常日頃から柔軟な発想能力を鍛えたり、臨機応変でダイナミックな処置も出来るように訓練しておくことが望ましい。

影響力は、一種、前出の一般的なヒューマンスキルの総合能力であるとも言える。影響力はプロジェクトメンバーの信頼を得るためや、外部の利害関係者の協力を取り付けるため、またプロジェクトの成果を正当に他者に評価してもらうために必要な力である。影響力を発揮するために時には政治力や権力というものへの理解も必要になるが、本質的には、一つ一つの実績の積み上げとそれを適切に他者に伝える努力、そしてその結果から生まれる他者の信頼がベースとなる。

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