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【第2回】プロジェクトマネジメントは問題解決だ!

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前回は「プロジェクトマネジメント手法が世の中にあふれているのに、プロジェクトの成功率が向上していない」ことについて原因を考えてみました。その結論については、、、もう少しがまんしてください。

 

【 プロジェクトが成功するための条件 】

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さて、プロジェクトが成功するための条件について少し考えてみましょう。
私がシステム開発の仕事に携わり始めたころ、先輩の方たちから以下のようなニュアンスのことを良く聞かされました。

A.プロジェクトにおける問題が全て無くなれば、プロジェクトは成功したと言える
B.だからこそ、問題の早期発見、早期対策が大切だ
C.そのために、プロジェクトメンバは、常日頃から問題意識を持つこと

プロジェクトを成功させるために行うのがプロジェクトマネジメントなので、上記のことをひとことで言うと、

「プロジェクトマネジメントは問題解決である!」

となります。

とすると、世の中に出回っているプロジェクトマネジメントの手法は、いったい何だったんだろう?我々の行っているプロジェクトマネジメント支援は何だったんだっけ。。。
と、頭の中がぐるぐると回ってしまいそうです。

 

【 先輩たちからの教えを検証する 】

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では、先輩方に言われたことを少し考察してみましょう。

A.プロジェクトにおける問題が全て無くなれば、プロジェクトは成功したと言える

確かにプロジェクトを進めていって、予定された本番稼働時点で何も問題が無い(「何も」というのだから、コストも品質もスケジュールも、その他のPMBOK知識エリアの視点で見ても問題が無い)状態だとすれば、すなわちプロジェクトは成功したと言えるでしょう。
つまりこのステートメントは論理的に筋が通っていて正しいことになります。

B.だからこそ、問題の早期発見、早期対策が大切だ

確かに問題を早期に発見して、影響が小さいうちに対策が打てて、どんどん問題を解決していけば、プロジェクトを進める上での問題は無くなり、結果として「A」のステートメントの状態が実現することになります。
そうですねえ。このステートメントも理にかなっているように思えます。

C.そのために、プロジェクトメンバは、常日頃から問題意識を持つこと

問題を早期に発見するためには、問題を見逃さない姿勢が不可欠なのは言うまでもありません。したがって、プロジェクトメンバ全員がアンテナを張って問題意識を持っていれば、プロジェクトのどこかで起きている問題を検知でき、あとはエスカレーションパスさえうまく機能していればプロジェクトはうまく行きそうな気がしてきました。

 

【 プロジェクトマネジメントは問題解決である! 】

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よし!「プロジェクトマネジメントは問題解決である!」という先輩方の教えが正しいと、ここでは結論づけましょう!
多くの方から異論・反論が出るのは覚悟の上です!たぶん、問題解決はプロジェクトマネジメントの中のひとつ「問題・課題管理」に過ぎないという意見が多いのではないかと思います。

でも、これだけプロジェクトマネジメントの手法やノウハウが出回っているのに、なかなか結果が出ていないことを考えると、もっとシンプルに、とにかくプロジェクトで起きている問題をひろいまくって、問題解決しまくることでプロジェクトが成功するのであれば、すごく気が楽になるのではないでしょうか?
時には面倒くさい手法やノウハウは置いておいて、プロジェクトマネジメントをシンプルにとらえることも良いことだと思いませんか?

 

【 問題とは何か? 】

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さてさて読者の皆さんは、「プロジェクトマネジメントは問題解決だ!」と言い切ってしまうことで、頭がすっきりしたでしょうか?それとも、逆に何かもやもやが残ってしまいましたか?

そうです!

すでにお気づきの通り、ある意味この言い切りは正しいが、ある意味この言い切りはあいまいなのです。
そのあいまいさの原因は「問題」とか「プロジェクトで発生する問題」という言葉が何をさしているか具体性が無いことです。

たとえば、「問題」=「プロジェクトの失敗」ととらえた場合、その「問題」を解決するということは、すなわち「プロジェクトを成功させる」ことになるので、「プロジェクトマネジメントは問題解決だ!」というステートメントは、「プロジェクトマネジメントはプロジェクトを成功させることだ!」というステートメントと同じ意味になり、当たり前のことを言っているに過ぎなくなります。。。

ここまで読み進んで頂いた方は、ますますもやもや感が残ってしまったかもしれませんね。次回はこの「問題」というやっかいな言葉をやっつけて、このもやもや感をすっきりさせたいと思います。

それでは、次回もお楽しみに!          < 前回 | 目次 | 次回 >

工藤武久

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工藤 武久
■株式会社アイ・ティ・イノベーション  ■コンサルティング本部 - 東日本担当 ■学歴:早稲田大学 - 第一文学部卒業 ■メーカー系のシステム子会社にて、主に官公庁向け大規模システム開発プロジェクトに、SE、PMとして携わる。立ち上げから運用保守フェーズに至るまで、システム開発プロジェクトの幅広い実務経験を重ねた。 ■2007年より株式会社アイ・ティ・イノベーションにおいて、大規模プロジェクトにおけるプロジェクトマネジメント支援や品質管理支援等のコンサルティングを手がける。 ■PMP、情報処理技術者試験(プロジェクトマネージャ、システム監査技術者他)など。 ■Twitter:https://twitter.com/iti_kudot  ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ ■ ブログランキングに参加しています! ◆人気ブログランキングにほんブログ村 ↑是非応援(クリック)お願い致します↑ ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ ■主なタグ:統合, スコープ, タイム, コスト, 品質, 人的資源, コミュニケーション, リスク, 調達, ステークフォルダ

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