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便利?安易? 仕事の質に直結する判断基準とは?

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仕事の価値を高めるために、組織、そして所属する方々は、日々、大小様々な判断を行っています。

大きな決断をする時には、経営者を含む多くのステーホルダーと投資対効果を見極め、慎重な判断に基づく決断が下されます。しかし自分自身で判断できる、もしくは数名で判断し決断できるようなことになると、個々人の価値観に根ざした、属人的な判断が多くなります。

しかし属人的な判断がまかり通るようになると、組織が、そして会社として培ってきた仕事の価値が低下、崩壊してゆきます。

今回のブログでは、仕事の価値を高めるために、
・仕事のやり方を便利に、効率的に改善出来ているのか?
・それとも属人的な安易な判断により、必要なことを止め、仕事の質を低下させるようなことはしていないか?
をテーマに、お伝えします。

便利?、安易?

仕事に従事しているほとんどの人は、真剣に仕事に取り組んでいます。特に日本人は、今行っている仕事に新たな仕事が追加されると、現新両方の仕事を含めてこなそうと努力します。しかし元々仕事が暇であったということは通常では無いため、増えた仕事を根性でこなそうとします。しかしその根性が評価されない、もしくは続けることに疑問を感じたり疲れてくると、現場は、その改善を経営者に求めます。例えば増員です。

一方で経営者は、仕事量が増えたからといって簡単には増員しません。会社は営利組織であるため、利益に見合った要員、もしくは成長戦略に貢献する要員しか配置しないからです。

ところが現場の人は経営者ではないため、「こんなに増員を求めているのに、経営者は現場を分かってくれない」と思います。一方経営者は、「安易に増員を要求するのではなく、仕事のやり方を自ら改善してほしい。」と思います。

このような感情的な対立状況が続くと、現場の人は限られた時間の中で仕事をこなす必要性があるため、ついに仕事の改善を行うようになります。

ところがこの改善、ビジネスにとって価値があることを優先順位付けしたうえで判断されたものであれば良いです。しかし辛いので面倒くさいことは省略しようという、安易な考えで改善されたものであった場合は、大切な仕事の質が低下する可能性が高まります。

プロフェッショナルとして、個人が確固たる哲学を持ちえている人は、安易な方向に仕事を改善することは無いと思います。しかし人は、良くも悪くも安き方に流されやすい動物だと思います。
では、どうしたら安易な方向に流されなくなるのか?

それは職務上、より上位に立つ人が部下の行動改善を促すと共に、自らも1つ1つの判断をする際に「安易な判断をしてはいないか?」と問いかけ、模範となる行動を取り続けるよう努力し続けることが、結局は最も大事なことだと思います。

これが個人、そして組織として行動できるようになると、トヨタのカイゼンのように、進化・定着するのだと思います。

とは言うものの、『言うは易く行うは難し』ではあります。

来週より新年度に入り、新入社員を迎える季節になります。

新入社員にとって、今後の長い社会人生活の第一歩を踏み出す皆様の職場が、学びが多い場であれば、組織も活性化し、会社も成長し続けるのだと思います。

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竹内博樹
1991年 筑波大学卒業後、三和銀行のシステム子会社である三和システム開発株式会社(現、三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社)入社。同社にて銀行業務のリテール、法人、国際の各分野において、大規模プロジェクトにおける企画・設計・開発に、主にプロジェクトマネジメントを実行するマネージャとして携わる。また開発後の保守にも従事するなど、幅広い業務でマネージャとして活躍。2004年より当社にて、大規模プロジェクトにおけるPMOの運営およびプロジェクトマネジメント支援や、IT部門の組織改革等、幅広くコンサルティングを手がける。 保有資格:情報処理 プロジェクトマネージャ、PMPほか。PMI会員、PM学会会員。

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