DX(デジタルトランスフォーメーション)推進コンサルティング 株式会社アイ・ティ・イノベーション
DX(デジタルトランスフォーメーション)の成功の要素には、「戦略」、「先端技術」、「強靭なIT基盤」に加え、「確実な推進力」とそれを支える「研修・人材育成」が挙げられます。多くの企業がDXに対する関心を高めている中、自分たちの企業の中でDXに向けた取り組みをどこから始めたら良いのか、いざ始めてみたが思うように進まないと悩んでいる企業も少なくありません。 なぜ悩んでしまうのでしょうか?
DXは新たな事業構造への挑戦でありビジネスモデルの大きな転換でもあります。だからこそ、今まで経験したことの無い仕事のやり方が必要となり、「DX推進=難しい」というパラドックスに陥ってしまうのではないでしょうか。
「2025年の崖」に危機感を募らせる企業が、次々とDX(デジタルトランスフォーメーション)に着手しています。AIやビッグデータ活用など、最先端のITがさまざまなシーンで導入されていますが、企業におけるDXの成功例がなかなか聞こえてこないのはなぜでしょうか?
デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会の中間報告書『DXレポート2(中間取りまとめ)』https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004-1.pdf
ITの進化や社会的情報インフラの発展が進み、企業は新たな発想によって独自性の高いサービスや業務プロセスを実現することが可能な時代となりました。ITを巧みに活用し、変革によって優位性を獲得した企業こそがデジタル時代を勝ち抜くことができると言えます。
しかし、「既存システムの保守や再構築に追われ、新たな変革をもたらすようなIT活用にまで手が回らない」と感じている方も多いのではないでしょうか?また、AIやERPといった技術やソリューションへの期待が先行し、手段が目的化することによって成果が出ていないケースも散見されます。各部門からは次々と要望が上がり、いざ構築を始めてみれば要件がどんどん拡大しコストが膨らんで行く。このような状況を打開するためには、IT活用で目指すビジネス上のゴールや価値を明確化し、システムや機能への投資先を「選択と集中」することが重要となります。
DX時代を生き抜くには、最先端ITを活用した新しいアイデアを、いち早くビジネスモデルとして実現することが重要です。同時に、業務プロセスやシステムが迅速に追従できる構造となっていることも不可欠です。
しかし、企業の業務システムは、古くなったものから個別にリプレースされるのが常。その場しのぎで他システムとつなぎ合わせシステム間のインターフェースが乱立する「スパゲティ化」や、逆に連携を避けてシステムが孤立する「サイロ化」は、ITアーキテクチャ不在により起きる現象です。
スパゲティ化したシステムでは、一部のシステムの機能追加や変更さえ、膨大な時間とコストがかかります。また、サイロ化したシステムでは、貴重なデータの共有や統合が阻まれます。
このような硬直化したシステムは、DX推進はもとより、企業成長の足かせになりかねません。
デジタル技術の進化に伴い、これまで処理が難しかった画像や映像、音声、SNSといったデータを活用し、独創的なサービスを生み出したり、ビジネスモデルや業務を変革したりといった、競争力アップのための取り組みが多くの企業で進められています。そのような開発プロジェクトでは、既存の事業や業務の延長線上ではない、新たな事業への取り組みとなることから、それに適合したモデルが必要となります。しかし必要となる技術やモデルの適合には不確実性を伴うため、リスク排除を目的として事前に技術調査や概念実証 [PoC (Proof of Concept) ] を行うことが重要になります。
通常のITシステム構築とは大きく異なり、AIシステム開発において中核となるのは、質の良い大量のデータと、機械学習を使ったモデル(アルゴリズム)の構築です。アルゴリズムの種類は無数にありますが、AIシステム開発においては、主に分類、回帰、クラスタリング、次元削減、異常検知の5つのカテゴリーに分けられます。そのなかから企業はAI導入の目的や課題解決に対応できるものを選んでいきます。
AI導入には先端技術の豊富な知識とノウハウが必要となるため、社内での実施が難しい場合、必然的に外部に頼ることになりますが、以下の問題などにより、結局実導入に結びつかないケースも多く見られます。
データ利活用を成功させるためには課題設定や目的を明確にする必要がある一方で、「そもそもデータ利活用で何が出来るのか分からない」、「関係者が多く、業務理解と取りまとめに対して非常に多くの手間と時間がかかってしまう」といった悩みを持つお客様が多くいらっしゃいます。そこで、弊社では、分析・予測を中心として、業務分析含めたデータ利活用実現に関するご支援を行います。なお、ここでの「分析・予測」とは、過去の時系列データや他数値データなどの構造化データを元に、予測値を導き出す分析方法を示しております。
AI導入時、よく発生するシステム導入の障壁として、「ゼロからのAIシステム導入になると開発費がかかる」 、「ユーザーフレンドリーでないSaaS提供を受けた」、「非常に長期間の開発期間を要した」などが挙げられますが、アイ・ティ・イノベーションではAutoML(Automated Machine Learning:ノーコードかつ短期間でAIモデルを開発する手法およびツール)のようなローコード・ノーコードのツールを採用することで対策をしております。
近年、データ利活用を目指す新しい職務が発生する一方で、消滅していく既存職務があると言われております。
そこで、人材戦略の変化に対応した「リスキリング」のご支援が可能です。具体的には、実際に手を動かしていただくハンズオン研修などにより、分析・予測を中心としたデータ利活用を行うための人材育成が可能です。
DXの推進は、今後のIT人材不足に対応するためにも必要です。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf) によると、2030年には45万人のIT人材が不足すると言われています。IT人材が不足する中、レガシーシステムの保守・運用に IT 人材を割いていては、貴重な「IT 人材資源」の“浪費”につながってしまいます。
組織のDX戦略やIT戦略は短期間で大きく様変わりをしています。戦略する人材に求めるスキルや行動も変化しており、人材育成担当者は、育成計画策定に頭を抱え、育成プログラムの選定が難しいというお声をよく聞きます。
経済産業省のDX推進ガイドライン Ver.1.0(https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12109574/www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf)では、「今後、DXを実現していく上では、デジタル技術を活用してビジネスをどのように変革するかについての経営戦略や経営者による強いコミットメント、それを実行する上でのマインドセットの変革を含めた企業組織内の仕組みや体制の構築等が不可欠である」と述べられています。
具体的なゴール・戦略を策定
企業価値向上のためにDXを通じて実現したいことを、達成すべきレベル感を含めて明確にゴール設定することが重要。経営幹部の役割
DX推進の目的を明確にし、DX戦略およびIT戦略を実行していくために、リードしていく存在。DX推進組織を立ち上げ人をアサインしたら役割終了ではなく、継続的な支援が必須。DX推進のための体制整備
DX推進のためには、経営幹部や業務部門、IT部門など各部門が一体となって取り組むことが不可欠。投資等の意思決定のあり方
経営者は過去にない意思決定が必要であることを理解すること。また適切なところへ投資ができるように、組織全体としての意思決定のメカニズムの変革が必要。業務・プロセスの変革
古い「当たり前」に縛られず、業務・プロセスの変革へ対応することが必要。競争領域や世の中の流れを意識し、自分の仕事のやり方がベストだという思い込みを捨てること。