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イベント・セミナーレポート「Modus MDM 紹介セミナー ~MDM導入のための実践的な勘所がわかる!~」

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8個目の方法論「Modus MDM」のリリースに伴い、2016年1月28日(木)に、東京品川の「フラクシア品川クリスタルスクエア」にて、「Modus MDM 紹介セミナー」を開催いたしました。
本ページにて、ダイジェスト版をお届けいたします。

★講演者紹介★

ビジネステクノロジー戦略部  部長 中山 嘉之

元ユーザー企業の情報システム部で、30年間社内システムの構築に携わる。
部門長兼ITアーキテクトとして活動実績あり。

ブログ:現場を極めたITアーキテクトが語る!「成功へ導く極意」

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Modus MDM誕生の背景

最初に、「今から10年先のエンタープライズシステムは、どのように変わるのか?」を考えてみました。それは、企業システムとビジネスモデルは表裏一体であるからです。

まず、ビジネスはどのように変わるのか推測しました。商取取引は益々グローバル化が進むこと、M&Aにより企業を超えたデータ管理が必要になることなどが考えられます。

よって、企業情報システムは、経営や業務ニーズに迅速に応えられる柔軟なシステムが求められます。そのため、求められるアプリケーション・アーキテクチャは、ビジネススコープ拡大に伴い、一企業の壁を越えたものが必要であり、クラウド化の進展により、疎結合アーキテクチャが必然のものとなります。また、ビックバンのリスク回避のため、都市計画型に順次に再構築していくことが大切です。都市計画型順次再構築というのは、例えを使って分かりやすく言うと、渋谷の駅の周りの再構築がそれにあたります。

次に、「今のシステムの状態は?」というと、ERP、パッケージ、手組みの乱立によりサイロ化や癒着状態です。また、相次ぐ手組みシステムの増改築で、スパゲッティ化や無政府状態となってます。その結果、ビジネスのスピードについていけないことが深刻な問題となってます。

それではどうするかというと、段階を踏んだモダナイゼーションのシナリオ作りをします。先程お話しました都市計画型順次再構築のように、データHUBを起点に、あたかも都市計画の如く、緩やかに移行していくことが重要です。共通データを中心としたアーキテクチャを考え、最終的には、マスターデータやトランザクションデータを共通データとし、其々のアプリケーションに配信される仕組みです。

MDMで優先されるコンセプト

MDM構築の勘所をお伝えする前に、MDM構築は単なるハウツーではなく、コンセプトを持つことが大事なので、コンセプトについてお話しします。コンセプトを持った上で、方法論を導入しないと、導入の過程で予期せぬ事態が起こった時、最初の目的から外れ、思わぬ方向に行きます。

まず、一つ目のコンセプト「優先されるアーキテクチャ」は、プロセス中心より、データ中心であることです。MDMは、自社のデータモデルを中核に適材適所なアプリケーションを疎結合します。

二つ目のコンセプト「多様性への対応」については、統一するより、相互接続性を優先します。再構築は一気にできませんので、統一するというエネルギーよりも、まずはお互いに会話できるようにします。それは、企業システムはROI優先という考え方からで、ビジネス側のベネフィットを考えます。

三つ目のコンセプト「移行方式」は、ビックバンより、順次(ステップBYステップ)です。MDM構築時にマスターモデルを新たなものにするのは、事実上不可能なので、どうするかというとゴールデンレコード(企業独自のデータモデルでデータHUB上の正本マスタとなるもの)にも世代をもつということです。これは、大きなシステムになればなるほど必要になります。

この三つのコンセプトを元に、MDMを実際に導入していくことが大切です。

MDM構築の勘所

レガシーシステムを前提としたMDMの構築手順を紹介します。一般的にレガシーはメインフレームであったり、古いシステムを指しますが、今やマスタデータがプロセスと一体成型となっているERPなどもレガシーと考えられます。すなわち殆どの企業は、レガシー脱却問題を抱えています。

そうすると最初にやるべきことは、マスターデータをレガシープラットフォームから追い出す事です。まず、ゴールデンレコードをデータHUBに作成し、レガシーにあるマスタデータをデータHUBに取り込み、データHUBから利用先に配信できるようにします。その後にデータHUB上のデータをメンテナンスする画面エントリを作成する事でレガシーをスレーブ化します。

要するにレガシーシステムがデータHUB化している状態を脱却します。ここがポイントです。ここまでくると、レガシーシステムが自然になくなるのを待てばよいのです。その際、全てのデータ仕様をREPOSITORYに定義する事で、レコード・データのデザインやマッピング仕様は再利用を繰り返し行えます。また、企業オリジナルとなる各種マスタのレコードレイアウト、コード体系などは、セントラルREPOSITORYとして論理的に企業内で一元管理し、物理的な複数の利用箇所に配信させます。

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弊社方法論 Modus MDMの利用方法

弊社は、コンサルティング会社であり、実務を通して蓄積したノウハウを体系立てて、実用的にまとめた方法論を持っております。

これから、MDMを構築しようとお考えの企業様は、その方法論を用いて、プロジェクトをコンサルティングというかたちで支援します。

また、社内システム部門、システム子会社にて自力で構築される場合は、構築手法を数回のワークショップ形式でご提供したり、また方法論のみをご購入いただき、構築時のバイブルと活用していただくという方法もあります。

★参加者の声★

ご参加いただきました9割強の方より、「セミナー内容が参考になった」とお声をいただきました。一部ご紹介いたします。

★自社の課題と合わせて聞くことで腹落ちする部分がありました。考え方の整理に非常に役立ちました。 (ユーザー企業のITマネジメント部)

★ビジネスアジリティに対応するためのMDM、セントラルリポジトリの考え方は、非常に参考になりました。 (ユーザー企業の情報企画部)

★MDMの勘所について再認識させていただきました。今後、グローバル化対応を進めていくにあたり、本質がブレないように取り組んでいきたいと思います。(ユーザー企業の情報システム部)

★コンセプトからお話いただき、具体的で良く分かりました。レガシーからマスターを切り出すことの重要性がよく理解できました。(メーカー企業)

アイ・ティ・イノベーションの『Modus MDM』は、MDM構築に対する共通の理解と作業の効率化を支援いたします。ぜひご相談ください。

本イベント・セミナーレポートをPDFファイルでダウンロードをご希望の方は、
20160128_MDMセミナーレポートをクリックしてください。

※ 方法の如何を問わず、全部もしくは一部の無断での複写・転載を禁じます。

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