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忙しいマネージャが更に忙しくなる構造

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【質問】
部下が辞めてしまい、新しい部下が入りましたが、経験の浅い部下です。ほとんどが初めての作業で、その部下に任せても品質が低く、その品質が低いものを最終的には私が直しているため、自分の負荷がただでさえ高いのに、より一層高くなっています。もう部下に指示する時間もなく、結局自分が頑張るしかない状況です。(35歳男性)

【かずみ先生より】
これは昨日の夜飲みながらの相談で、IT業界ではなく建築業界の方。

「根性のないやつはこの仕事は続かない」「今の部下も根性がなくセンスもないため無理だと思う。辞めるよう勧める方が彼のためじゃないかと思っている」「社長は新人レベルを採用したが、ウチの会社は新人じゃ務まらない」「中間管理職的立場の自分がすべて仕事や問題を吸収している状況で、トップは状況を理解していない」「トップにこの問題点を言うときは自分が辞める時だ!」「自分が辞めたらその後大変だと思う」
彼の悩みは延々と続きました。(疲)

なんだか、昔どこかで聞いたことあるような(IT業界の昔?)悩みだな~、単純に愚痴りたかったのだろうな~とは思っているのですが、「大変ね~、そんなこと言わないで頑張ってよ」と相槌だけで済まないのが、かずみ先生の性格。

話しは堂々巡りで建設的じゃない。結局今の彼のやり方や考え方では解決策なんて導くことができないのです。

  • 中間管理職の自分の負荷が一番高いという問題は、部下を育てない限り、一生その地獄から抜き出することができない。難しい仕事も支援しながら部下にさせたほうがよい。
  • 確かに部下が手掛けたことのない仕事をさせると、品質の悪い物が出てきて、上司である自分の負荷はかかるかもしれないが、次の仕事ではもう少しよくなっているはずで、それを繰り返すことでいつか自分の手から離れる。
  • 上司である自分は根性やセンスで、ここまで頑張ってきたかもしれないが、同レベルの根性とセンスを部下に求めたところで無意味。相手の考えやセンスを受け入れてどう仕事をしてもらうかを考えるしかない。期待する根性とセンスを兼ね揃えた人はほぼ見つからない。
  • トップが採用した社員は新人だが、新人では務まらない会社だと思うのであれば、それをトップと議論して採用方針を見直せばよい。
  • 自分が辞めるときまで、自分の思いを言わないのは最悪。トップにしてみれば問題を早く聞いてそれを解決することで、社員が辞めない方が良いはず。エスカレーションは早めにすべき。

と、彼に話をし続けました。なかなか頑固で「でも・・・」で反論はしていましたが、少しは理解してくれたようで、すっきりして帰って行きました。

マネージャの皆さん、日々のお仕事、本当にお疲れ様です。愚痴はいつでも聞きますよ。
でも愚痴を言った後は、負のスパイラルから抜けるための改善に目を向けましょうね。

*****
ちなみにこの飲み会の後、なぜか私は流血していました。乱闘にはならなかったのですが・・・
なんでだろう??

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関和美
奈良女子大学 理学部 物理学科(現 物理科学科)卒業 日本電信電話株式会社に入社(NTT分社化によりエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に転籍)。主に金融系のSEとしてNWシステム 構築の設計、アプリケーション開発の要件定義、設計工程を経験し、その後プロジェクトマネジャーとしてプロジェクトに携わる。 2007年より現職。大規模プロジェクトにおけるPMO(Project Management Office)の運営およびプロジェクトマネジメント支援や、IT構想企画の支援を行っている。PMP。

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