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美しいと言う言葉

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9月26日、90代安倍内閣が発足した。新首相は、会見の中で国創りを「美しい日本」という言葉で表現した。印象的で好感が持てる。
私の記憶では、首相が、「美しい」という言葉を使ったのは初めてだと思う。
日本の文化の特徴を示す情緒的な表現だ。

私が、最近、推奨している「世にも美しい数学入門」(藤原正彦、小川洋子対談)でも、タイトルに「美しい」という言葉を使っている。

ITの世界も同様だ。私は、ITアーキテクトの重要性について様々な形で講演、取材、執筆しているが、ITアーキテクトの責務は「美しいシステム」を開発するためのデザインと工法に責任をもつ人と定義している。

なぜ、「美しい」という表現をしているかといえば、単に技術的な完璧さや論理的な整合性を求めれば良いと考えているわけではない。何かが、足りないのだ。日本では、このことにこだわり、歴史的に大切にしてきた。
それは、「情」である。人間の本質は、「情」で感じることだ。人は、何かの価値を判断する際に「論理」より「情」を優先する。

何かを創造する際、何かを運営する際、重要なことは、「情」まで含めて何を求めるか具体的にイメージし、計画することである。さらに言えば、ITの仕事は、技術を通して情緒溢れる日本文化を普及することだとも解釈できるだろう。

私は、「論理」と「情」は、背反するものではなく調和するものだと考えている。

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Profileプロフィール

林衛
林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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