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コンピュータ(あちら側)と人の絆(こちら側) ~ 持つべきは、友人の絆 ~ 

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私は、長年、ITのメソドロジーやマネジメントの仕事をしているが、ありがたいのは、友人からの情報だ。もし友人がいなかったらなにもできなかったと思う。

インターネットやその他の媒体、最近は、情報の入手はいたるところで可能だ。また、検索エンジンを駆使すれば、いとも簡単に事実としての情報に到達することができる。
ビジネスの成功も含めて本当に人が生きるための情報は、それで十分なのだろうか?端的に言えば、情報過多になっているということだ。様々な質の情報が、私たちの周りに溢れているのが現実でなないだろうか。貴重な情報も多くあるだろうが、不要な情報、混乱させる情報も同時に多くある。
このような場合、適切な選択、妥当な判断、正しく意思決定することが難しくなる。人が生きていくためにどんな時代でも必要とされることは、自分の力で意思決定することである。考えに考え抜いて判断し、意思決定する。これが、本当に難しい。

私は、必ず何かを決めるときには、自分で仮説を立て、情報収集し、決断する。重要な判断が求められる場合には、必ず誰かに考えを話す。生身の人間と話をし、総合的に判断し決定する。情報が、100%無くても仮説を立てて、自分の力で決めるのだ。
情報過多の時代の「病」は、自分の力で意思決定できない人が増えることだ。また、自力で苦労して情報を探し出すことが少なくなるために、情報自体を大切にしなくなってくる。情報は、入手しているのに判断を誤っている人が多くなったり、情報に振り回されている人も増えているような気がする。皆さんは、何を手掛かりにどのような方法で決断しているのだろうか?

私は、今こそ、人間の力が、必要な時代だと思う。信頼、直感、経験、感情などデジタルではない世界の能力が問われる時代に入ってきているように見える。自分の力で判断できる人にとって、感情のともなう友人の助言は、ありがたい。友人の助言があることにより、勇気が沸いてくる。生身の人間が、アナログ的、情を込めて会話をすることこそが、必要だと思う。

人間として本当の力を付けるためには、多くの人と接して人のネットワークを作り上げることが必要だと思う。いわゆる「できる人」は、信頼できる友人のネットワークを持っている。その人は、そのネットワークの常に情報発信者になっている。信頼できる情報の発信者は、自然に信頼できる人からの情報受信者になる。出し惜しみしてはいけない。少々優秀な人だとしても、自分だけの力で情報入手して得られるものは高が知れている。人が、力を合わせて得られる判断力や情報力の素晴らしさを侮ってはならない。医学的にも証明されつつあると聞いているが、人は、本当に追い詰められた時にかなりの割合で、正しい判断力、決断力が働くようである。脳がそのように反応するそうである。歴史的に知られている究極の判断、奇跡の瞬間などが記録されているが、このことは人間だから可能だということだ。

コンピュータ側ではなくて人の側の強化を図ろう。現代でも戦国時代でも人の情報の絆(ネットワーク)は、ほとんど変わっていない。

いずれにせよ、私たちは、多くの友人に助けられて生きている。

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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