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鷹山公に学ぶ十ヵ条

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 今から10年程前、私は、上杉鷹山に関心を持ち、鷹山のふるさとである、米沢の町を2000年、2002年と訪問している。実際に鷹山が暮らした地方を訪問することで、その土地の風土や文化が、理解することができる。
 
 鷹山に関心を持ったきっかけは、小説上杉鷹山(著者:童門冬二)をある人に 推薦されて読んだ。鷹山は、養子の身でありながら人間関係、貧困など相当の苦労をして米沢藩を立て直した人である。私は、この時期にある企業の事業再生の相談をのっていた。2回目の2002年は、事業変革メンバーと一緒に米沢を訪ね、鷹山の勉強をすると共に、事業変革について話し合った。鷹山の考えや実績は、企業の再生や地方自治体の立て直しの際に大変参考になる。また、鷹山は、リーダーとしても優れており、信頼の置いた部下に裏切られる事にも挫けず、藩再生の意志を貫き、その生き方には、感動させられる。

 私は、その時期に東光酒造の鷹山に関する展示館で、配布されていた「上杉鷹山公に学ぶ十ヵ条」に基づいてコンサルタント業界版を作成した。ここに紹介する。現代に必要な十ヵ条について時代を超えて書かれている。

1. 藩主は、“民の父母”でなければならぬと「慈愛」の政治を貫き通した。
  (コンサルタントは、顧客の父母であるかのように「真の愛情」の一貫とした サービスを提供する)
2. 自ら範を示した。
  (コンサルタント自らが、実行して、顧客に模範を示すこと)
3. 広く民意を問うた。
  (広く意見を上下関係なく聞くこと)
4. 藩主は、「権力ではなく責任」である。政策の実行には、勇気をもって行った。
  (コンサルタントは、職種ではなく責任とリーダーシップを重んじ、勇気をもってどんな困難な状況でも取り組むこと)
5. 将来を見通して計画を立てた。
  (プロジェクトや組織の将来を“観-心で観る”通して計画を立てること)
6. 発想の転換を行った。
  (プロジェクトが、難局に差し掛かったとき発想の転換が重要-顧客の運命は、
発想にかかっている)
7. 「教育は、国を定める根本」を信念とした。
  (教育は、「組織やプロジェクト成功の基本」を信念とすること)
8. 良き指導者に恵まれた。
  (良き指導者とは、互いに互いを耕し合える人、自らが、良き指導者となること)
9. 人材登用に秀でた。
  (地位や、年齢、会社に関係なく優れた人材は、登用すること)
10. 優れた補佐役を得た。
  (優れた補佐役を育成し、信頼する-補佐役は、補佐ではなく重要なリーダーとは違った能力である)

2002年3月6日 林 衛作成

最後に、上杉鷹山の残した有名なことばで締めくくろう。

「成せば成る 成さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の成さぬなりけり」

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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