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終戦の日を振り返り ~未来へのヒントを得る~

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2011年8月15日は、先の太平洋戦争が終結してすでに66年が経った。
日本では、お盆休みと夏休みが、重なっており、毎年お決まりの行動をしている方も多いことだろう。ちなみに私は、昔からの仲間とのゴルフ、墓参り、ゴルフ、墓参りの順で今年のお盆休みが終わった。

この時期には、例年、戦争関連の番組が組まれる。白熱した高校野球も定番であるが、歴史を振り返るという意味では、戦時中のドキュメンタリーが良いだろう。ここ数年、戦争をリアルに語る人の年齢が、80代以上になってきている。生き証人が、年々減っていることは、残念であるが、これも時代なのだろう。戦争経験者が一様に語ることは、平和への願いと愛国心、戦争の悲惨さ、家族愛である。

戦争は、国家の危機の状況なのであるが、太平洋戦争での大本営の判断が、いかなるメカニズムで決定されてきたのかは、なぞが多い。事実は、徐々に明らかになってきたのであるが、危機に立った国家の大きな判断が、間違っていたために、戦争の終結方法を見失い、終戦までの最後の2年間で多くの国民の命を失ったことだ。戦争に至った理由は、いろいろあると思われるが、危機状態での組織の判断が、なぜ間違ったのかを歴史を振り返り反省する必要がある。

3.11の震災もまさに、同様の国家の危機であるが、政府の対応は、戦争末期の状態と似ているところが多くあると私は、思う。危機状況での判断が、日本の国民性なのか文化なのかは、定かではないが、何か、文化的に引き継がれている何かの力が働いて結果的に誤った判断をする。特に、福島の原発事故で、本当に、国家としてやるべきことができていたかどうかは、、私には、未だ多くの疑問が残っている。炉心融解を確信していた人が居たにもかかわらず、なぜ、初期の対応に時間がかかりすぎたのか?全くの幸い、ただ運が良かっただけで連鎖的な爆発は免れたが、下手をすれば、二次的な大災害になったかもしれないと考えている。運よく救われたという解釈で終わらせる問題ではない。その後の持久戦は、適切で、我慢強く実施しているように見える。

 大企業や産業界の中でもレベルは違うが、さまざまな危機的状況が実際起こっている。そのような場合には、必ず、判断不能状態が起こってしまう。有事での大胆な判断、決断力、決定力は、日本での共通の課題である。

 私は、戦時の国家的判断を間違った背景となっている“何ものか”は、戦後にも、文化的、体質的な面で、生きていて日本の集団に引き継がれているような気がする。日本の場合、どのような状況でも正しい判断、決断ができる人は必ず居る。しかし、そのような危機の場合、責任者と管理体制が、機能不全に陥る傾向がある。

なぜだろうか?

 大きな判断では間違いを起こし、小さな判断は、着実にできる。そして、こつこつと苦労もいとわず実行する。それでよいはずはない。

戦争、地震などの惨事の歴史を着実に振り返ることで、大切なことを見つけなければならない。

 そのような、意図から私は、戦争の振り返り番組を真剣に見ているのだ。
歴史に学ぶということは、未来に向けて歴史を生かすということだと私は、考えている。

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林衛
IT戦略とプロジェクトマネジメントを中核にITビジネスのコンサルティングを行うアイ・ティ・イノベーションのファウンダーであり社長を務める。◆コンサルの実践を積みながら英米のIT企業とかかわる中で先端的な方法論と技術を学び、コンサルティング力に磨きをかけてきた。技術にも人間にも精通するPM界のグランドマスター的存在。◆Modusアカデミー講師。ドラッカー学会会員、名古屋工業大学・東京工業大学などの大学の講師を勤める。

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